名前 ソフィアさん  
 
補足
飛んでいったカジュは、待っていて下さったトリスタンさんの胸に突撃しました。
トリスタンさんは動じず、ニコニコといつもの笑顔でカジュを小脇に抱え
ハイヤーさんの所へ案内してくださいました。
 
周りは壁も床も古代の森のような濃い緑や苔で覆われた様相で、所々が黄緑に発光しています。
でもそこは建物の中で、行く先にアーチが見えます。
 
アーチの中の天井には蔓草がたれ、それらに気をとられている内に、トリスタンさんがこつ然と前方から消えました。
地面に穴があいていて、トリスタンさんはそこに落ちたみたいです。
「落ちるバージョンのハイヤーさんへの入り口?!」
私も落ちなきゃなと思いつつ、しばらく穴を眺めていたら、カジュが中から飛んで戻って来てくれました。
 
カジュを抱き、直角に落ちる穴に飛び込むと、落ちた先は満杯の花の中。
巨大なバラか芍薬かの大きな花が、穴にイッパイ詰まっていて、落ちる私を受け止めるクッション材になってくれたのです。
受け止めてくれたのには感謝だったのですが…花びらが多すぎて、穴の中を進めなくなってしまいました。
 
花に溺れて困っていると、花びらの隙間からトリスタンさんが手を伸ばして助けてくださいました。
 
 
 
彼と手を繋いだまま穴の中を行くと、巨大な花びらは透明になり進路を阻まなくなりました。
幾重にも続く花びらの薄い層を抜けると…出口からまばゆい光が差し込み、目が眩みました。
 
出た先には龍の如く天空にクネクネと曲がりながら伸びる白い樹が現れました。
「ジャックと豆の木みたい…」。「これがハイヤーさんなのですか?」と何度かトリスタンさん に確認しYESを頂きました。
この樹をみていると、天の方が根で、私達が居る場所より下が 葉っぱだという情報が来ました。
 
 
 
トリスタンさんがおもむろに畏まり片膝を立てて跪くと(私も彼の隣で正座)
樹の肌から人間が浮き出るようにして中空にフワリと出てきました。
 
その瞬間、ハイヤーさんらしき人物の上半身が 二つ有るように見えたので
樹の肌が鏡のようにツルッとしていることが判りました。
 
地上に降り立たれた ハイヤーさんは、額がすごく光っていて顔が見えません。
光量を落として頂くと、額の光は宝石になりました。
「ダイヤモンドですか?」と尋ねますとクリスタルだと言われました。
 
初訪だったせいか、服はざっくりしか 見えず、袖が着物の振り袖ぽかったので
「着物にしますか?西洋風に変換して描いてもいいでしょうか?」と お聞きしてしまいました。
 
すると、ハイヤーさんは「細部がうまく出来てなかったかしら?」と、ご自分が 原因と思われたようで
「あら?あら?」と戸惑いながら「西洋風で良い」と頷かれた姿が可愛らしかったです。
 
控えているトリスタンさんや私を置いて、カジュはハイヤーさんのもとに無邪気にテテテッと近づき ます。
ハイヤーさんはカジュを両手で救い上げて額にキスをしてくださいました(カジュの角は光です)。
 
ハイヤーさんのお顔が見えるようになると、驚いたことに
トリスタンさんに兄妹みたいに似ていました (まつ毛は彼よりも長いです)。
  
「お顔がそっくりですね?」と申し上げると、ハイヤーさんは自分で
目を吊り上げて「こうしてみようかしら?」と変顔をサービスしてくださいました。
 
 
 
2回目の訪問時 トリスタンさんの顔に突撃したカジュ。
それでも彼は怒らず、カジュを胸に抱っこして 案内してくださいました。
 
今回は別のアーチに入り、カーテンみたいに大きな花びらが
幾層にも吊り下がる道を進み、またあの天にクネクネ伸びる樹の所に出ました。
 
今回は樹が 生えている場所が、浮島のようなすり鉢型の池の中になっており(図1)
(この水面は現実世界との境界だそうです)池に向かう私達も浮いていました。
 
ハイヤーさんも、水面スレスレのところに浮いて待っていてくださいました。
 
カジュはトリスタンさんの所から手を上げて迎えて下さるハイヤーさんの所に飛んでゆき、
胸に抱っこしてもらっていました。
 
そのままハイヤーさんは白い樹の中に入るように指し示され、
トリスタンさんは軽くハイヤーさんに会釈し私に手を伸ばし、手を繋いで一緒に入るように促しました。
 
樹の表面は幻のようで何の抵抗もなくスッと入り、中は真っ暗。
ハイヤーさんが両手を上に向かって挙げられると、無限に続くような輝きが現れました(全身画部分)
このトンネルような樹の中に、みっしりと輝きの連続体が続いています。
 
カジュは上の星の中に飛んで行き、この輝きが物体ではないことを教えてくれました。
「ご本人さまの輝きですか?」とお聞きすると、ハイヤーさんは「いいえ」と首を横に振りました。
 
「他人の輝きと輝きを繋ぐ…それを内側に持つ樹がご本人様なのですか?」と聞くと、にこやかに頷かれました。
これらはハイヤーさんの輝きのコレクションだそうです。
 
このあと衣装の細かい部分を見せて頂きました。
手の込んだ模様のチェーンに繋がれた大きなアメジストの飾りなど
 
アクセサリーの金属部分のほとんどが、レインボーコートを施したような白銀です。
右の人指し指にはスクエアカットのイエローダイヤモンド。腕のボタンは水晶です。
 
もう少し話をお聞きしたかったのですが、ハイヤーさんは上に浮いて帰ってしまわれました。
その「帰る」意味がわかったのは三回目以降の訪問でした。
 
三回目、樹のもとの池に行くとトリスタンさんが天から降ってくるハイヤーさんの手を取り、
ふわりとハイヤーさんの着地を手伝いました。
 
「もう1シーンどれにしましょう?」とご相談しているうちに、
ハイヤーさんとカジュは樹のまわりを楽しく飛び、天に向って昇って行ってしまったのです。
 
「え?まだ上に何かあるの?!」私も追いかけると、雲の上には細かいウネウネした根が絡みあっていました。
 
トリスタンさんはどこまでも控えめなのか、遥か下で一人待っています。
「一緒に行きましょうよ〜」と呼ぶと彼は立ち姿のまま、ビュッと真っ直ぐ上昇してきました。
 
ハイヤーさんとカジュはドンドン先へ…複雑に絡み合う森のような根の向こうへ行ってしまっています。
根の真ん中にシンデレラ城みたいな城がありました。
 
ぼんやりしたシルエット状の城。近づいても、まだぼんやり…
庭に入るとハッキリした遺跡っぽい石造りのアーチが沢山続いて いました。
その奥に開けた中庭が。そこには巨大な白い丸が空中に浮いています。
 
丸は中心から 波動を放っていました。
「カジュ?ハイヤーさんはどこ?」カジュの羽根は、空中に浮いた丸を 指したのです。
 
「この丸が…ハイヤーさん?!」全てが、根の真ん中の丸いハイヤーさんから発生 しているのだと解りました。
話しかけると返事が波動できて、その波形や色が変わります (「うふふ」笑いはピンク)。
 
 
 
この光景をカラーで描くかをお聞きすると「もっと華麗な場面のほうが 良いんじゃない?」
というわけで、もう1シーンは華麗に飛ぶハイヤーさんとなりました。