名前 ニコさん  
 
補足
飛んでいったカジュがたどり着いた所は、雲の上のようなふんわりした足元でした。
あまり周りの様子が見えない内にインナーさんである天馬のハリストレスセレスさんが(以下ハリスさん)
飛んで来て、私達の目の前に舞い降りました。
 
カジュを背中に乗せた彼が向かった先には、丸い虹が出ていました。
それは太陽の周りに出る気象現象、暈(かさ)ハローにそっくりです。
 
その虹の輪をくぐると、同じような丸い虹が先にもトンネル状に続いていました。(右上端イラスト)
そのトンネルが終わると突然外に出ました。外…それは空の只中。
 
眼下には林や花畑、湖がある美しい自然に覆われた平原が広がっています。
夕焼けなので空や雲はサーモンピンクに染まっています。
 
地面に立つような姿のまま降りるハリスさん。
地上近くになると気流にフワリと乘り、地上少し上を滑空。
カジュも彼の背中をおりて一緒に飛び始めました。
 
彼に案内された先は、なんの変哲もない木造の小さな小屋でした。
 

 
地上に降り、入り口に近づくと、ハリスさんには入れないような小さなドアが一つあります。
彼いわく、ここにハイヤーさんがいらっしゃるとの事でした。
 
戸惑いながら小屋のドアを開けたのです…
嫌な予感がしたので取っ手は持たずポンと押し開けました。
すると小屋の中には床がなく中は断崖の奈落だったのです。
どこまで続いているか判らない 四角い穴状態の部屋。
 
下に降りるにしても階段も何もありません。
ハリスさんに「ここから どうしたら…?」と振り向きアドバイスを求めると、
ハリスさんは人間語をしゃべるために 歯をむき出し「呼ぶ」とおっしゃいました。
 
「私が?呼ぶのですか?!」不安に思いながら小屋の中の奈落の底に向かって
「ハイヤーさ〜〜ん!!」と叫びました。 
 
すると、部屋の底から盛り上がるエネルギーが ドドドッと昇ってきて天井まで到達。
ドアから外に出て、すぐそばの空で渦巻いていました。
  
 
 
黒い渦巻き…しばらく観ていると何かが素早く回っていて
その旋回のすじが 黒い影として見えるんだなと思いました。
 
ハリスさんにハイヤーさんに人間姿に 成って頂くようにお願いしてもらうと、
中空で渦巻く渦が下に少しづつ落ちてきて 体を構成しだしました。
 
足から腰にかけマントが螺旋のように絡み、最後に見えてきた髪の毛がソフトクリームのように天に向かって巻いていたので
「髪型はこのままお描きするのですか?」とハイヤーさんに質問してみたら「まさか」と言われました。
 
ハイヤーさんは、絡みついていたマントや髪を解き、全身を見せてくださいました(全身画)。
第三の眼っぽい模様があるエジプト風の配色の金冠が、ぱっと目に入ってきました。
 
服がギリシャ風だったので、それについて質問すると「統一感があっていいだろう?」とのお返事。
その言葉の意味は…ハイヤーさんがハリスさんに近づき鼻のあたりを撫で、ねぎらっておられる姿を見て理解しました。
ハリスさんがギリシャ神話の幻獣だから「ギリシャ風で統一」という意味だったようです。
 
王様のようないで立ちのハイヤーさんは眼光は鋭めで、
瞳の中には先ほどみたインディゴの渦巻きのエネルギーが巻いています。
 
そんな第一印象が、少し人を寄せ付けない風に感じたので
ハイヤーさんが私達が帰る時にカジュを見つけ「お!いい子いい子〜v」と
撫でて下さったり「またおいで〜」と手を振って見送ってくださったのが意外でびっくりしました。
 
二回目の訪問、飛んでいったカジュが、初訪で通った丸い虹の前で急ブレーキを踏みました。
今回の虹の輪は、眼に見えない膜が張って有り、通り抜けることが出来ないみたいでした。
 
カジュは巨大な膜を、太鼓のようにボンボンとノックすると、すぐにハリスさんが飛び出て来てくださいました
(彼には膜はまったく関係ないようです)。
後ほど「この日は遠隔することをご本人にお知らせせずに来たので、閉じられていたのかも…」と思いました。
 
ハリスさんと一緒に虹のゲートを抜け、また広大な平原の空に飛び出ました。
今回は太陽が地平線にかなり沈み、夕闇が迫っています。
 
「またあの小屋に行くんですか?」とハリスさんにお聞きしてみると
今回は地平線に沈む太陽の光に向かうようでした。
 
近づくと眩しくて眼が眩みます。光の中には片膝を立て
片足を伸ばしどこかに座っているハイヤーさんの姿が見えました。(何に座っているかは見えませんでした)
 
ハイヤーさんは両手を広げ私達を出迎えてくださいました。
カジュがトコトコと近づくとハイヤーさんは胸に抱っこして背中を撫で優しく労ってくださいました。
 
人物はハッキリしていたのですが、まだ背景が見えず…
まるでボカシてあるみたいな白い世界。(おそらく西洋庭園っぽい)
そこにハッキリした物が一つだけ現れました…水盤です。(左下のイラスト)
 
内側から美しい透明な水が湧き出し溢れていました。でも不思議なことに足元に何もこぼれていません。
丸く水滴状になって落ちているように見える雫すらも、水盤方向に戻っているようでした。
 
泳ぐのが大好きなカジュは早速水盤にチャボン。
内心「失礼なんじゃ?」と思っていた時…ハイヤーさんに「この水盤を描いて欲しい」と言われました。
泳ぐカジュいわく、水盤の水は内側から湧く力と戻る力が拮抗している感じだそうです。
 
後ろに控えていたハリスさんに「この水を飲んだりしますか?」と聞くと
「とんでもない!」という風にビックリされ、首を横に振られました。
やはり相当に大事な水盤みたいです(左下イラスト)。
 
このあとハイヤーさんとハリスさんの交流場面をお願いしますと
2人で並んで記念写真を撮るみたいに、頭を寄せ合いピースをしてくださったり
 
 
 
「ハリスさんには 乗らないのですか?」と聞くと「乗るよ」とおっしゃったものの、
常に乗っていないのがすぐに判る ような、首にダランともたれるような乘り方をなさったので
 
優しさでサービスでして下さっている のだなと感じました。
本当に気さくてノリが良いハイヤーさんです。
 
3度目以降の訪問時は、服の色や冠の模様、マントの後ろが
三日月の上に丸が5つある等を詳しく見ました。
胸の光は宝石ではなく光のまま描くように言われました。
 
最後の訪問では、平原の地平線の向こうの太陽の中にはもう向かわず
巨大なハイヤーさんが、地平線の向こうに直接現れました。
 
ご自身の髪の色は、白っぽい黄緑の発光した感じか、金髪かで悩んでおられたハイヤーさんですが、
水盤の色を「ペールブルーとかですか?」とお聞きすると「んー…金!!」と即答でした。