名前 エルダー・ミレフリオさん  
 
補足
カジュが飛んでいった先は、バビロン城壁内の森をぬけた
インナーセルフのケイさんのお気に入りの丘でした。
 
周りを見回してもケイさんがいないので「あれ?」と思っていたら
カジュの顔がちょうどくるような低い草むらの中で、
彼はしゃがんでかくれん坊をして待っておられました。(いらずらっ子(笑))
 
いつもの明るいニコニコした顔で、彼はお尻に付いた土をポンポンと払い
「それじゃ行こうか〜」と森の中に。
 
そこは先に行くほど整地されていない鬱蒼としたジャングル。
道なき道だったので、私がハグレそうだと思ったのか、
ケイさんが親切に手をつないで誘導してくださいました。
 
しばらくするとジャングルの先が明るく光に満ちてきました。
その白い光に照らされたケイさんの横顔が、
真面目で大人びた顔に見えたのが印象的でした。
 
白い視界が徐々にカタチをとり始めると、私達は大きな花の蕾の上に居ました。
その花の巨大さは、私達が童話のおやゆび姫のように見えるくらいです。
 
花は蓮っぽかったのですが、葉っぱがまったくありません。
かなり変なので、蓮なのかをケイさんに確かめてOKを頂きました。
花の茎は確かに金色の池から生えています。
 
私は金色の水が気になって仕方がありません。
乗っていた蕾には、1枚2枚開いた花びらがあり、てっぺんからそこに降り
カジュは早速泳ぎに飛び込み、私はケイさんが汲んでくださった水を飲ませて頂きました。
その味は甘いというより穏やかな味でした。
 
大きな花が咲き乱れる様子に見とれているうち…
かなり高い上空からハイヤーさんが飛来なさいました。
ふわ〜と天女のように天衣を手にまとい、蕾の上に降り立たれました。
(その後、天衣は帯のリボンだと判りました)
 
スーパーモデルのようにスラリと長い姿、足に沿った柔らかなスカート
女性めいた優しい笑み、でも男性みたいに胸がありません。
その姿は少し仏像を思わせました。
 
瞳はつり目で、笑うと少し狐のお面のようです。
失礼だと思いつつケイさんに「ハイヤーさんですよね?まさか狐が化けてるとか?」と聞いてみました。
彼は珍しく軽く怒ったような顔をして「違うよ」と答えました。

 
ハイヤーさんは凛々しい男性顔ながら化粧や洋服が柔らかな女性っぽいものばかりで
虹の花びらのような上着をまとっておられました。常にニコニコした顔に茶目っ気も感じられました。
 
私がケイさんに愚かな質問した時にハイヤーさんは手を口元に寄せ
上品にクスっと微笑まれたのですが、その右手の中指には蓮の花の指輪がはまっていました。
 
はじめてお会いした時はその指輪は蕾で
再訪を重ねる内に指輪の花がほころんでいきました。
 
一回目の訪問を終える時、ハイヤーさんはカジュを手の上に乗せ
クリクリと頭を撫でてくださいました。その時のジュが鳩サイズに見えたので
ハイヤーさんの背の高さが人間サイズではなく巨人…3mくらいだと気が付きました。
 
去り際カジュはハイヤーさんに騎士のような挨拶…羽根を身体の前に回し一礼をしました。
二回目の訪問時バビロンの町の上空まで急上昇したカジュは、お尻から降下。
そのままケイさんの頭に直撃しその弾みでユーフラテス川にポチャン!ケイさんはショックのあまり目を回し
思わず地面に手を付きボーゼンです!!

「なんという挨拶を…スイマセンケイさん!!」と謝ろうとした私の前で
ケイさんはひっくり返り、足をバタつかせ腹を抱えて大爆笑しておられました。
(相変わらず大人物&寛容な方です。頭…痛くなかったかしら?)
 
地面に倒れ伏し、涙を流して笑っておられたケイさんに
「そろそろハイヤーさんの所に連れて行って頂けますか?」とお願いしました。
 
またケイさんは私の手を繋いで光の中に連れていってくださったのですが今回出た所は空中。
美しいサーモンピンクに近いオレンジから金色にグラデーションする空を私達は浮いて歩いていました。
 
足の下には、大きな白蓮が見渡す限り一面に広がっていす。
開いた花の上に降りると、また空の彼方から真っ直ぐに私達の居る花に向かって
ハイヤーさんが降りて来られました。
 
全身画のように膝を折り、ふわりふわりと蓮の真ん中
テーブルのようになった雌しべに降り立たれました。
ハイヤーさんの全身の色等を詳しく見せて頂き、気がついたことがありました。
 
この花がいっぱいある世界の空の色と、ハイヤーさんの服の色が同じであること
(天空の部分が裾の色になっています)
この世界そのものがハイヤーさんのエネルギーを表した空間みたいです。
 
ハイヤーさんの髪の毛は珍しい…鏡(かがみ)色で、あらゆる世界の色を写すそうです。
だからハイヤーさんの髪の色がいつもピンク色というわけではありません。
 
3度目も、伺うたびにハイヤーさんは本当に嬉しそうに
ウキウキとした感じでケイさんの元に超スピードで飛んで来られます。
 
二回目だったか…私達が帰る時、ハイヤーさんの御用があったみたいで、
ケイさんは一緒に帰らなかったことがありました。
ハイヤーさんとケイさんが花の上を仲良く手を繋いで一緒に歩いていく姿が
凄く幸せそうな雰囲気だったので
みていた私達までほのぼのとした優しい気持ちになりました。(右上イラスト)