名前 タリューさん  
 
補足
カジュが飛んで行くと蘭銅さんが、ご自身の小さな祠がある向こうに
草むしりするみたいな姿で、しゃがんで待ってくださっていました。
 
立ち上がった蘭銅さんは、白い着物に白袴、全身真っ白の姿です。
彼は渡り廊下が結ぶ両側の建物には入らず、玉砂利が敷き詰められた道を
右に軽く曲がり進むと、下に降りる石段がありました。

 
階段下には木製の観音開きの門があり、蘭銅さんはそこを開けて更に進みます。
中も玉砂利が敷き詰められ、また軽く右に曲がると小さめの社がありました。

社には入り口に上がる木の階段あがり、私達は社の中の10畳くらいの板の間に案内され
薄暗い社で、蘭銅さんと一緒に正座をしてハイヤーさんを待ちました。
 
正面の壁の棚には(右上イラスト)聖域を表す印の紙垂(しで)が吊ってあり、
結界っぽい雰囲気を醸し出していました。
 
しばらく待つと、祓串を手に持ち、赤い袴を履いた半透明な巫女さんが
私達の前で舞を始めました。薄い影みたいな方だったので顔も見えません。
 
蘭銅さんにお聞きすると、この方はハイヤーさんではないとのこと。
それからまたしばらく蘭銅さんと他愛ない話をしながら、ハイヤーさんを待ちました。
 
ある瞬間に紙垂が垂れる棚を中心に、プラズマ現象が起こり、
這うような電光が社の中全体を照らしました。
(室内装飾に使う、プラズマボールの内部に座っている感じです。色は感じませんでした)
 
その光がハイヤーさんみたいなので、ハイヤーさんに人間化してもらうよう、早速蘭銅さんにお願いして頂きました。
 
すると踊るように飛び跳ねる両足が見えてきました。その足には薄布が絡まっています。
ゆっくりお顔のほうに目線を移しますと、全身裸に薄布をまとっているだけの人物が、
狭い社の中を、先ほどの巫女さんとはまた種類が違う激しい舞をなさりながら、飛び回っておられました。
 
薄布に透ける身体は、男性のように胸はぺったんこですが、
下半身は女性みたいに何もありません。
髪型が特殊で、古代エジプトの若者のように片側をすっかり剃った髪型でした。
 
ハイヤーさんは薄布と思われるものを、部屋全体に振りまき満たしました。
薄布が布っぽくないと気がついたのは、踊りが終了した後、カジュがハイヤーさんに近づいた時でした。
それは布と言うよりは、水飴やゼリーっぽい感じです。
 
ハイヤーさんはカジュを両手に渦巻いたゼリーで持ち上げ、
自身の頭上に持って行き、ゼリーの中にパッケージングしました。(参考…全身のイラスト)
 
この世界にあるゼリーではないので、カジュは息が出来ますし、
おそらくこのゼリー状衣装も、ハイヤーさんの感覚の内なのだと感じました。
名前は「タ…」という音から出てきて「タリュー」さんとなりました。
 
二回目の訪問は、社の中には入らず、社の横にある階段から、屋根にのぼりました。
「これからどうするんだろう?」と思っていたら 空から一本、ロープが下りてきて、
蘭銅さんはそれを伝って するすると登っていかれました。

 
相当高いところまで登りつめると そこは雲の上で
最後のところでは、蘭銅さんが親切に私達を引張あげてくださいました。
 
周りを見回すと、雲の上は真っ暗です。「宇宙?」と みまわしていますと
遠くにノイズのような城がみえます。

近づいても輪郭がぶれていてノイズ感は変わりません。
 
不信に思い蘭銅さんとカジュに、タリューさんがいらっしゃるのか、
何度か確認をとり「居る」とお返事を頂きましたました。
 
蘭銅さんは私の手を握り、ノイズで出来た門をギイ〜と開けて
連れて入ってくださいました。城の中身はくっきりした映像で
先ほどのノイズが嘘のようです。
 
エントランスは西洋の貴族の大豪邸みたいな優雅な大階段があり、
上には大きなシャンデリアが 吊ってありました。
階段を昇った正面にはステンドグラスが3つ。
その真中が光を放ち、人型が出現いたしました。
 
今回の人物は、 まっすぐモデルのように立ち、
ギリシャ神話の女神のように斜めがけにしたドレスを着ているように見えました。
「金髪の女性?違うバージョンのハイヤーさんに案内されたのかな?」と
ゆっくり細かなところをみてみました。
 
カジュが挨拶に近づくと、手の上でやはりパッケージングされてしまい、
前髪も前回会ったタリューさんにそっくり…
女神のような威厳が加わったけど、やはり横髪も剃ってあり、タリューさんでした。
 
ゼリー状のエネルギーを、全身画に描いたイラストように、
空中で玉回しのように運動させ、カジュはその玉の中を渡り歩いていました。
 
タリューさんのゼリーのようなドレスの裾は、階段の下にいる蘭銅さんの存在を確認するように、
彼のところまで、ジワジワと伸びていっていました。
 
三度目の訪問時、私達は蘭銅さんとまたあの最初の祠で正座して
タリューさんを待ちました。この社は蘭銅さんのインナースペースに
タリューさんが降りて来るアクセスポイントなんだなと思いました。
 
今回のタリューさんの出現のしかたは紙垂の吊ってあるあの棚から水が湧き出すように
きれいなゼリーが溢れてきて、社の中を天井までいっぱいに満ちるまでそれは続きます。
(前回と同じ社の中いっぱいにエネルギーが満ちることが、一回は必要な感じです)
 
その後透明なゼリー状のエネルギーは中心に凝縮され、タリューさんを形づくりました。
首にあるチョーカーを、よく見せて頂くとダビデの星が描いてあると感じました。
 
その後タリューさんのダンスが始まります。
蘭銅さんはタリューさんの前にいる時はなんだかすごく真剣さを感じます。
 
まるで耳をすましてちゃんと聞き取ろうとしているような態度に
「タリューさんの踊りはもしかして指示なんですか?」と聞いてみました。
答えはYESで、この社は蘭銅さんが、タリューさんからメッセージを受け取る場所のようです。