名前  ルドルフ・ナータンさん 
 
年齢  25歳
 
国籍  スイス バーデンあたり(ドイツ語圏) 
 
身長 173cm
 
職業 農場(畜産)・家具職人
 
前世バージョン  ○ (18世紀) 
 

補足
カジュが飛んでいった先は、少しひんやりした夜の森の中でした。
着地した場所が湿地らしく、足はあっという間に粘土にまみれ
カジュはネタネタと足音を鳴らしながら歩きだしました。
 
すぐに湿地地帯から出て、そのまま森の奥に進むと、
木々の間に高床式のログハウスらしきものが!
 

 
インナーさんのお家 なんだろうなと思い、伺う前に私はカジュの泥+砂にまみれた…
パン粉を付けた揚げ物の ようになった足を拭いました。
 
カジュはくちばしで木のドアをノックすると、ドアが開き 革靴が見えました。
足から上へ視点を移して行くと、オーバーオールか…膝が隠れるくらいの
エプロンを付けた長身の男性が立っていました。
 
挨拶もそこそこに「それオーバーオールですか?」とつい質問してしまいました。
「ははは、それよりまず入って…」と中に案内され「ミルクでも入れるね」とインナーさん。
カジュは遠慮なくテーブルまで駆けて行き、椅子にぴょこっと座りました。
 
私もお言葉に甘え、カジュの向いに座ると、インナーさんは私達の前に
大きなマグをドカッと置かれました。(右上イラスト)
なんだかとっても大きなマグだなと思ったら、どうもビアマグだったようです。
 
後ほど分かったことなのですが、インナーさんはビールが大好きだったのです。
国やご職業等を聞いているうちに、後ろを向かれたインナーさんの服がエプロンだと判りました。
 
職業を尋ねると、トンカチとノミを両手に持たれたので、
そこから、大工さん 彫刻家など、いく種類か職業を提示し、
家具を製作なさっているというお答えになりました。
 
この家は工房専用の家で、自宅は少し離れた所にあるらしいです。
 
一回目の訪問を終える時 インナーさんはカジュの所に跪き「またね」と両手で握手をしてくださいました。
 
 
 
スイスはフランス、ドイツ、リヒテンシュタイン、オーストリア、イタリアに面した国です (現在の地理です)。
なので、言語もドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語が あります。
 
彼の話では、ドイツに近いスイスということだったので、その情報をもとに資料を探しました。
2回目の訪問、飛んでいったカジュは、森に挟まれた川にチャボン。
しばらく水鳥よろしく川を流されてゆきました。
 
太鼓橋のような簡素な橋の下を、クルクル回転しながらくぐると
水から飛び上がり橋に着地、森に走り込みました。
 
明るい木漏れ日が美しい森の中には、インナーさんの工房がありました。
一回目に来た時とは反対…左側から伺ったようです。
 
インナーさんは家の前の空き地で、切り株を支えにノコギリで木の板を切っていました。
でも服が前回のエプロン姿ではありません「半ズボン…!?」(全身画)。
 
前回インナーさんに、簡素なエプロン姿で描くのかをご相談した時に
「民族衣装的なものは…?」とお聞きしてみたのですが
 
「あるけど…ちょっと恥ずかしいかな〜」と頭を掻きつつ苦笑しておられたので
期待していませんでした。でもこの服は民族衣装っぽく、その半ズボンを調べてみたら
 
「レーダーホーゼン」というドイツ南部バイエルン州からオーストリア、チロル地方にかけての地域で
男性に着用される肩紐付き皮製の半ズボンとのことでした(もちろんスイスでも着用されています)。
インナーさんに「よく着ておられましたか?」と聞くと、ちょっと照れて「あんまり…」と仰っていました。
 
日常は「レーダーホーゼン」でも肩紐なしで着たり、長ズボンを履くことが多かったのだそうです。
地図を見ながら、ドイツ南部に接したスイス北部の地名を確認し、
温泉が湧くバーデンあたりだと言われました(温泉好きだそうです)。
 
このことや民族衣装やビール好きなことからも、彼がドイツ語圏にお住まいであることが判りました。
スイスはワインの消費量が多くて有名らしいのですが、ビール好きを主張されました。
(もちろんワインも飲まれます)
 
お家のお仕事についてもうすこし詳しく聞くと、牛や羊を中心の畜産業が家業で、
その合間に彼は得意な家具も作っているとのことでした。
 
スイスはクマの置物など、細かい木彫の装飾でも有名なのですが
彼はそこまで細かい彫り物はせず、家具以外ではおもちゃなども作製していたそうです。
 
本業の畜産業では…飼っている家畜からして、少し裕福な農家のようでした。
ハイジが飼っていたようなヤギは坂がある山に放牧出来るので、
土地があまり必要ありません。資料によると、ヤギだけ飼っているお家は貧乏なお家みたいで
彼の工房が立っていた場所が平地だったのも、裕福だった証拠かなと感じました。
 
三回目に訪れると彼は、作りかけの家具の部品の上でうたた寝をしていました。
目を覚まし「やあ」とテーブルに乗っていたカジュに声をかけ、私達にまたミルクを出してくださいました。
 
彼は長男で弟と妹の三人兄弟で、ご結婚は早めの18、19歳。
「お子さんは何人ですか?」と聞くと「10人!」と楽しそうに おっしゃいました。
 
 
 
「マジですか?!」と聞くと「ウソv」と……。はじめの奥様との間 に3人。
その末のお子さんを出産時に奥様とそのお子さんが亡くなり
再婚してまた 2人生まれたということでした。
 
最初のジョークは「沢山欲しかった」という希望だった ようです。
 
彼に「居眠り姿を描いていいですか?」と聞くと「恥ずかしいな」とまた
頭を掻いておられました(全身画のポーズ)。照れると無意識でなさるクセのようです。