名前  パーゥキヴァさん   性別 無性
 
住処  活火山の中      体長 20mくらい(翼が30mくらい)
 
精霊の種類  フェニックス(火の鳥)
 
前世バージョン ×
 
補足
カジュが降り立ったところは、ぱっくりと丸く大きな穴が開いていました。
足元は、灰色の砂や石ころばかりで、周りに木々もありません。
殺風景な様子は山頂の火口を想像させます。
 
闇に覆われた谷底は何も見えず、カジュは ふわりと飛び上がり、
くるくると円を描きながら その穴の中に降りて行きました。
 

 
一番下まで行くのかと思ったら、中腹の岩の出っ張りにチョコンと座り、
じっとインナーさんの出現を待つ様子です。
 
しばらく時間があったのでカジュにいろいろ聞いてみました。
「こんなところに居るってことは人間じゃないよね?」「コクコク」「また火竜?」
「フルフル」「竜じゃないの?…サラマンダーとか?」「フルフル」
 
「ここ火山だよね…?活火山かな?」「コクコク」
その時下から何かが上昇してくるイメージがやってきました。
 
巨大なカーテンみたいで、オーロラぽい真紅のヒラヒラしたものが…
穴の中いっぱいの幅で(それでも翼を伸ばしていません)
 
旅客機が目の前を通過する感じの巨大さと大迫力、
擬音で言うとドバァアアアア!という感じに私たちの前をそれは上昇して行きました。
「・・・鳥、火の鳥だわフェニックス?!」。
 
その火の鳥は、火口を出て青空にまで飛んで行ったので、
カジュと私も後を追ってインナーさんの前に飛び上がりました。
 
遠くに飛んで行ってしまわないようにカジュが話してくれたので、
ホバリングして待っていてくれました。
 
その姿は、鳥で言うと鷺や白鳥に似ていて細長く、
思いっきり広げた翼は体よりさらに巨大です。
 
火の鳥の定番の、黄色から赤にグラーデーションする赤い炎の色に見とれながら、
なんとなく 「他の色の炎にはならないのだろうか?」と思ったので、
インナーさんに聞いてみると蒼い炎に変化してくださいました。
 
「いろんな色になれるのですか?」「コクコク」
「色の変化はどうゆう時に興るのですか?
 
あなたの気持ちの表れですか?」「フルフル」
「ではご本人様の心の色ですか?」「コクコク」。
 
なぜ炎の暑さをまったく感じないのか、
これで何となく理解出来ました。
 
空で立ち話も不安定なので、
インナーさんが出現した火口あたりに降り立ち、お名前を聞きました。
 
初めクチパクできたのですが
「パ・・・ヴァ?パヴァさんですか?」と聞くと
微妙だなという感じに首を傾げられました。
 
「物品でヒントを下さい」と申し上げると、後ろ向きになり(この時は緑の炎になりました)
口に丸いものを咥えて振り向かれ、しばらくするとそれが
海水浴で使うビニールの浮き輪に見えてきました。
 
私がかなり不信な顔をしていたからか、インナーさんはそれを自分の首に通して、
ワッカになってると示してくださいました。
 
「・・・ウキワさん?」「フルフル」。
どうもさっきの「パヴァ」に「ウキワ」を足す感じで「パーゥキヴァさん」となりました。
 
再訪前に、フェニックスの伝説をいろいろと調べると、
再生、復活、太陽の輪廻を象徴するとありました。
 
食べ物も乳香や茗荷(ミョウガ)の汁のみ(とうもろこしと黄金のリンゴという説も)
書かれていましたが、パーゥキヴァさんに聞くと何でも食べるとのこと。
伝説で巣に使われる香木など…香りが高いものがお好きなようです(アロマ好き)。
 
そんな話を聞いた後、インナーさんはカジュと鬼ごっこをして遊びだしました。
鬼はパーゥキヴァさんで、走って追うのではなく、下でちょこまか動くカジュを、
上から口ばしで狙うという見た目が怖い鬼ごっこです。
 
キャーキャーと喜んで逃げ回るカジュを、ふわっと口ばしで捕らえたパーゥキヴァさんは、
カジュを空にポーンとほおリ投げました。
 
その後2人は一緒に空に飛び上がり楽しそうに遊んでいましたが、
我が家のゴハン時になったので、再訪を終了しようとカジュを呼び戻しました。
 
ゴハンに喜び勇んで一目散に帰るカジュを見て、
ちょっと羨ましそうなパーゥキヴァさんが可愛いかったです。