名前  ボンボンくん            
 
精霊  カモミールの精(花の精)
 
身長 2mm〜3o
 
年齢 200歳くらい
 
前世バージョン  × 
 
 
補足

カジュが降り立ったところは、丸い苔の山が連なるフカフカした場所でした。
この段階で「ココは普通の人間が居る場所ではないな〜」という考えがよぎりました。
 
この丸はタンポポの綿毛ほど隙間がある感じではなく、
結構しっかりしたフカフカの丸です。
 
その上を渡り歩くカジュの後の追い、
ある一つのフカフカの丸のところで植物的な流線型を描くガクのようなものを見ました。
 
そのフカフカの丸に乗り、この丸の正体を見極めようともう少し集中してみました。
どうも菊状の花の、中心部分が山のように盛りあがっている花のようでした。
 
「花の上?!…超巨大な花なのかしら?巨人が出てくるのかな?」
初めてみる花の上のインナースペースに戸惑いました。
 
そうこうしてるうちに盛り上がった山の裾のあたりに、何となく人の気配がいたしました。
私たちに見付からないように、花弁に乗り、隠れてるようなのですが…
山の上にいるので全部見えてしまいます。
 
カジュが「ピチュ!」と 声をかけますが、まだ一生懸命隠れていました。
カジュが彼の横に降り、コンタクトを試みました。
 

 
彼は自分の傍に来たへんてこりんな鳥のカジュを指さして
言葉にならない驚きを表現し固まっていました。
私も上からで失礼かと思いましたが「こんにちは」と話かけてみました。
 
彼は立ち上がり、奇妙なものを見た人のように目を丸くし、
口をぼんやり開けただただ私達を放心状態で見つめています。
私はさっそく、びっくりしている彼をデッサンしました。
 
明かるい金髪の彼は、眉の色がとても薄く、目立ちません。
鼻が高く目が大きいので、少しムーミンに出てくる
ミムラ族(ミイやスナフキン)ぽい顔だなと思いました。
 
洋服は、鏡の国のアリスに出てくる双子のディーとダムにそっくりです。
カジュは花の上に居る極小の精霊さんを、通常では私に見えないと思って、
始めから縮み彼に合わせたサイズで来たみたいです。
 
まだ警戒心が取れない彼に、お名前をきいてみました。
口に手をあて「…君たちに言うの?」と、超人見知り状態。
 
不安そうな彼に、ここに私たちが訪れた事情を説明し、
名前のヒントを教えて頂きました。
くるりと後ろを向いた彼は、体を正面に戻したとき、
毛糸玉サイズの梵天を両手に抱え持っていました。
 
よく赤ちゃんの服などに付いているポンポンです。
梵天…の「フランス読み」だと言われましたが「それは解らないな〜」と思っていたら
「お菓子のボンボンってフランス語だわ」と頭に浮かびました。
 
まさかと思いながらその「ボンボンでいいのですか?」とお聞きしてみたらOKがきました。
ただ梵天のフランス語読みも気になったので、初訪後にお調べしてみたら、
 
梵天のフランス語は「ポンポン」と言うことが解りました。
「ポンポン」なのか「ボンボン」なのか再訪にて、聞きに行くと、
ボンボン(濁音)の方だと言われました。
 
「ボンボン」の意味はフランス語での「良い(bon)」を2つ連ねた言葉らしいです。
でも、ボンボンくんはフランスの妖精さんではないようです。
 
初訪の時の話に戻りますが、名前を聞いたあとも、
警戒がが解けない彼にとって、私よりカジュの方が正体不明な存在らしく…
 
私はカジュが「太陽の精で、この小さい鳥はその光の一筋です」と説明しました。
 
カジュが太陽の光だと知ったボンボンくんは、
少し心を開いてくれたようで、カジュを抱き上げ、その手に乗せ
「温かいや」と言っていました。
 
再訪時には、ボンボンくんもすっかりカジュに慣れ
抱っこしたり、二人で花びらをトランポリンにして楽しそうに飛び回って遊んでいました。